たくみのブログ

いろんなものの備忘録

台湾6日目

最終日。計画を組んだ段階からこの日が最もハードになることは分かってた。

 

ということで、いつもよりも2時間ほど早い4:30に起きて5:00に出発しようとした。念の為にタイヤの空気を入れようとしたらみるみるうちに抜けていく。バルブが死んだのかと思ってチューブを変えてみてもダメ。ということは空気入れが壊れてるということになった。幸いにも宿が駅の目の前。環島ルート上の主要スポットには空気入れや工具が置いてある。花蓮駅も例外ではなく修理キットが設置されていたので空気を入れる。パンクしたらその場で空気は入れられない心理的に厳しいスタートとなった。

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七星潭という海岸をチラッとみた後、国道の一本内側に入った道を走った。この道が本当に怖い道で2kmおきくらいで野犬に襲われる。台湾にはそこらへんに犬が沢山いるのだが、よく見ると首輪がしてあって集落単位で飼っているらしい。その為か、道端にいても吠えたり襲ってきたりすることはない。野犬もそういう犬と見た目は同じだがめっちゃ向かってくる、しかも5〜6匹の群れで。ペットが寄ってくるような寄り方じゃないから本当に怖かった。1番ヤバかったときは50cmも距離がなかった気がする。ということで基本は国道(大きな道)を走ろう。

 

どうにか野犬から逃げ切って、途中のセブンとその隣にあった朝食屋で朝ごはんを買う。朝食屋ではニラ饅とニラ餃子、セブンでは豚肉の乾燥した細かいやつが入ったパイ。

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ということで、蘇澳までの100kmを目指す。

ちなみに花蓮→蘇澳は危険が危ないので電車輪行推奨の区間。それでもやっぱり全部チャリで環島したい。そんな思いもあって他の挑戦者のブログを参考にして走ることに。あんまり通る人がいないみたいなのとそのブログに書いてあることも微妙に違うので、ちょっとだけ詳細に書く。

 

花蓮から20kmくらいは普通の道。太魯閣大橋を渡ってちょっとしてから本格的な山道になる。トンネルが2本あって、自転車はダメっぽいようなことが書いてあるけど車道を通れば通行可。そこからは25kmおきとかで川の河口付近に集落が存在するのでその度に坂を登って降りてを繰り返す。大体の集落にコンビニがあるのでそこで補給を取ればハンガーノックにはならないと思う。途中で9号線は、本線と側道に分かれたりくっついたりするが、「環島1号線」の看板はちゃんとあるのでそれに従えば間違えなさそう。側道は「9丁」みたいに漢字が後ろに一文字つく。本線と側道が分岐をしている時、本線は基本的に自動車専用道となるので自転車は基本的に側道を通る。側道の幅は静岡のR150大崩海岸の道みたいな感じ、景観もちょっと似てる(スケールはこっちのほうがデカい)。側道を通る時は交通量が少ないが、南澳〜東澳区間は共用区間なので、普通に観光バスとか砂運搬のトレーラーが通る。車線の幅は箱根(駅伝で通るところ)と同じかそれよりちょっと車幅ある位。

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地図で道のうねりを見たら分かるだろうが、登りは結構キツい。10%くらいの斜度もちゃんとある。景色は綺麗だけど、それだけで楽しく登れるかと言われると厳しそう。日によって変わるのかもしれないけど北風だったのでさらにしんどかった。

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落石が危険というのも輪行推奨の理由の一つだが、日本でも木が倒れて通れない道やガードレールが落石で破壊されてる道もあるから、それと同レベルくらいの道って感じ。そこも含めて大崩と似てると思った。細かい落石についてだが、日本の道と同じようなものだったし、側道を走行してる時に道路清掃車とすれ違ったので、ちゃんと整備されているのかなと思う。

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花蓮〜東澳新駅のサイコンのスタッツがこのくらい。約100km,1300m upといった具合。

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強い人であれば良い塩梅のコースだけど、環島コース最南端の峠がキツい人は多分心が折れるので輪行したほうがいい気がする。

 


脚を削られながらも、輪行推奨区間を抜け、宣蘭市へ。お腹が空いたので羅東というところで昼飯。名物はよく分からなかったので牛肉麺

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宣蘭に行こうか迷ったが、ホテルの門限に間に合わせるため街を掠めたところを通る道を使い、頭城へ。頭城のマックで休憩。チキンビッグマックって日本ではないメニューを食べた。普通のビッグマックに比べて食べにくいけどうまかった。

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頭城から台湾最東端へと進む。最東端に向かうちょっと手前に鉄道トンネルを自転車専用道にしたものがあり10kmほどショートカット出来たが、せっかくなので海岸線をぐるっと回った。ここまで170km、ここでやっと向かい風区間から解放された。

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自作のルートは最東端から九份に寄って台北に向かうものだったが、九份に行くには結構な峠越えをしなきゃならず、その余裕はなかったので、十分を経由して台北に向かう正規の環島ルートを走る。それでも十分まではそこそこ登り。十分老街に寄るくらいの時間はあったのだが、気付いたら橋のだいぶ下だったので登り直すのが面倒臭くなったのでパス。ここまで来たら台北まで30kmなので気持ちがどうしてもゴールに向いてしまう。十分を過ぎるとすぐに登りのピークに到達してそこから降り。台北に近いこともあり線形が悪い癖に車が多くなるので危なかった。


あとは5日ぶりの今まで回ってきた都市とは活気のレベルの違う雰囲気を感じながらゴール。

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5日前に写真を撮った環島0km地点で誰かが待ってて祝福して貰えるなんてことはなく、1人で感動を噛み締めていたがそれでも充分過ぎるくらいの達成感があった。ガイドブックに「同じだけどちょっと違う台北」って書いてあったが、一周してみるとこの感覚が納得できる。


まず、とにかく全行程で事故はなく帰って来れたこと。そして、花蓮から220kmの道のりをパンクやメカトラなしで走破出来たことに安堵した。top stone号ありがとう…

 


無事にホテルにも間に合ったので本当に良かった。