昨年からシクロクロスをやり始めたものの、いつも借り物競走だった。例年、シクロクロスのシーズンは10月ごろから本格的に始まる。それまでには「シクロクロスに参戦できる自転車」が欲しかった。
要は
・ディスクブレーキ装着
・太いタイヤ(32cとか)を履かせられる
・担げる(トップチューブ下に配線がない)
そういう自転車が欲しかった。
そして、いい感じにモノが集まって
コイツが出来た。
フレームはcannondaleのtop stone alloy、アルミ製(フォークはカーボン)。コンポはSORAグレード、ブレーキは機械式ディスク。ホイールはWTBの適当なやつ。タイヤはpanaracerのグラベルキングSK チューブレス対応モデル。チューブレスにしようと思ったけどビードが上がらなかった。暫く使ってたらビードが柔らかくなって上がりやすくなる説を見つけたから当分の間はクリンチャー仕様で運用。シーズンまでにはチューブレス仕様にしたいね。
このバイクは、グラベルロードというジャンルでレースからキャンプツーリングまでカバーする多用途なもの。レースだけじゃなくてキャンプ欲も上がってくる。
ちょっと1日暇な日が出来たからピクニックがてらテストライドへ
この時点では行きたいところに行くだけのオシャレなゆるいサイクリングの予定だった。
前に渋川という町に行ったがなかなか風情があって良かった。ということで、前回行ったルートとは異なり、終点が渋川である静岡県道299号をベースにして寄り道をしていこう流れ。
始点は北区都田。近くには天浜線の都田駅がある。カフェみたいなのも併設されてて駅舎もオシャレ
ここが始点。いきなり登り坂、ひたすら登り。ここは中央分離帯付2車線で広々。
まず鷲澤風穴(わしざわふうけつ)って鍾乳洞に行った。このご時世だし、やってなくても仕方ないかなくらいノリで行く。ちゃんとやってた。保存料として入るのに400円がかかるらしい。
ヘルメットをしろと受付の人にいわれ、装着して入る。平日の10時に鍾乳洞いくやつなんてまぁ他に人はいない訳で貸切状態。
狭いし、意外と奥深いし、順路訳わからないし、水滴の落ちる音しかしなくて普通に怖い。狭いせいでガンガン頭がぶつかる。ヘルメットしてて良かった。結局どういう構造なのか気になって2周した。多分2層になってて、上の層にいけるんだけど、下の層にいる時に上の層で落ちる水滴が人の足音に聞こえる。結構ホラー。
ここの売りは日本一の水平天井を誇る鍾乳洞ということらしい。確かに水平だった。青色はライトによる効果。ちょっと神秘な感じが出る。
次に立須(たちす)という場所を目指す。GoogleのMAPにはなかったが、国土地理院の地図を見ると鷲澤風穴の近くから立須に伸びる歩行者用道路があるらしい(下図点線部)。これを使えば遠回りせずに済みかなりのショートカットができる。今日の自転車なら歩行者用の道でも段差さえなければ走れるし、最悪担げば通れる。
そんで、普通の道が行き止まりになって…
この目の前の坂を登っていく。微かに分かるレベルの獣道で倒木が多いので自転車を担いで進む。ただ、200mくらい突き進んだところでこの地図と明らかに道の線形が違う。スマホのGPSもよく分からない場所を指している。このまま前進すると遭難する気がしたので引き返すことに。
仕方がないから県道299号経由で大回りをして立須に向かう。
2車線だった道も1.5車線になり険道の様相になる。
ちょっと気分上がってきたと思ったら、またすぐ2車線に。
少し299を走ってから立須に行くため滝沢方面へ。
300mほど登り、浜松のリア充御用達スポット、滝沢展望台へ…ではなく丁字路を左へ。立須を目指す。
適当に走っていくと"いかにも"な分かれ道が。
どうせ合流するからどっちいっても変わらないんだけど
そして、登山道入口へ到着。8kmほどの大回り。
ここから10〜15分ほど歩き立須へ
木の生い茂る林道が暫く続くが、いきなりインパクトのある岩壁が。
戦国時代とかから知られてるからか足場は割としっかりしていて登りやすい。
福井の東尋坊と同じで柵とかないくせに、しっかり断崖絶壁なので足を滑らせたら落ちるとこまで落ちていく。
本当はサンドイッチとかをここで頬張ってオシャレなピクニックをしたかった。しかしそこまで頭が回らず手持ちのウイダーで済ます。
ウイダーを吸ってる途中にたまに下を見るとちょっと怖かった。
ここで立ってる写真をネットで見たけど風が強くてそんなの怖すぎてできない
299号に復帰するために暫く走ると川名という地区が。大河ドラマの直虎に出てくる井伊直平の亡くなった場所だとか。
でっかい公園があって桜がとても綺麗だった。
暫く走って299号に接続できたのだが、ちょっと走るとダムがあるらしいのでまた寄り道。
都田ダムというらしい。そこまで大規模なダムでは無さそう。
再び299号に戻る。
進んでいくと道幅が減り1車線のほぼ林道の規格になる。
この感じの道を5kmほど走ると終点の渋川に着く。
途中、舗装が割れている部分、ガードレールが落石で破壊されている部分、法面が崩落している部分があったりしてちゃんと険道をしていた。
渋川以降、集落がないのでできれば補給をしたかったがウイルスを撒くリスクを考え速やかに集落を出る。
ここからは渋川と熊(くんま)をつなぐ県道47号線を走る。
路面表示にインパクトを感じる。
ここは2だったが殆どは1車線道路。299の終盤と同じ雰囲気だった。
一個峠を越えたところでこのテストライドのメイン、全長15kmのグラベル区間が始まる。
ここまで自宅から50km、ウイダー1本しか入れてないカロリー切れしそうだった。
走りやすい細かい砂利の道もあったが、大半は走りにくい大粒だったり鋭利な石が転がっている道。しかもちゃんと10%くらいの登り坂もある。
オンロードの登りと違ってグラベルの登りはトラクションが掛からないために余計にエネルギーを使う。
道中の岩肌が剥き出しになっている景色は、非日常感が強かった。
本来なら2.5気圧とかが良いのだろうけどパンクだけはしたくなかったので今回は4気圧入れていった。そのおかげでパンピーだったが安心感を得ることができた。
この観音山林道だが、レビューを見てもジムニーやバイクばかりで自転車できたレビューが殆ど無い。もうちょっと走りやすいグラベルが他にもあると思う。
ハンガーノックになりかけながら登ると登山道入口の文字が。
ただここから観音山山頂まで100m近く徒歩で登ることになる。なんかもう二度と行くとは思えない場所だから頑張って歩く。そうして着いた頂上の景色だが…
頂上もスギの木が沢山だったからひらけた景色が見れないのはしょうがないとは言え、ここまでの苦労に見合う景色ではないような気がしてあまり響かなかった。頂上は標高587mとあって街が小さく見えたがその程度という感覚だった。
あとは坂を下りるだけ…
ただグラベル。車体が細かく振動するのでブレーキがブレる。そのお陰で握力がなくなってくる。やっぱ油圧ブレーキのほうが良いのかなって思ってしまう。でも、カンチブレーキよりは確実に効くし、そこまでシューの減りに敏感にならなくてもいい(感じがする)ってのはかなり大きい。
結局 92km(獲得標高 1670m)のライドだった。