たくみのブログ

いろんなものの備忘録

新バイクのテストライド

昨年からシクロクロスをやり始めたものの、いつも借り物競走だった。例年、シクロクロスのシーズンは10月ごろから本格的に始まる。それまでには「シクロクロスに参戦できる自転車」が欲しかった。

要は

・ディスクブレーキ装着

・太いタイヤ(32cとか)を履かせられる

・担げる(トップチューブ下に配線がない)

そういう自転車が欲しかった。

 

そして、いい感じにモノが集まって

コイツが出来た。

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フレームはcannondaleのtop stone alloy、アルミ製(フォークはカーボン)。コンポはSORAグレード、ブレーキは機械式ディスク。ホイールはWTBの適当なやつ。タイヤはpanaracerグラベルキングSK チューブレス対応モデル。チューブレスにしようと思ったけどビードが上がらなかった。暫く使ってたらビードが柔らかくなって上がりやすくなる説を見つけたから当分の間はクリンチャー仕様で運用。シーズンまでにはチューブレス仕様にしたいね。

 

このバイクは、グラベルロードというジャンルでレースからキャンプツーリングまでカバーする多用途なもの。レースだけじゃなくてキャンプ欲も上がってくる。

 

ちょっと1日暇な日が出来たからピクニックがてらテストライド

この時点では行きたいところに行くだけのオシャレなゆるいサイクリングの予定だった。

 

前に渋川という町に行ったがなかなか風情があって良かった。ということで、前回行ったルートとは異なり、終点が渋川である静岡県道299号をベースにして寄り道をしていこう流れ。

 

始点は北区都田。近くには天浜線都田駅がある。カフェみたいなのも併設されてて駅舎もオシャレ

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ここが始点。いきなり登り坂、ひたすら登り。ここは中央分離帯付2車線で広々。

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まず鷲澤風穴(わしざわふうけつ)って鍾乳洞に行った。このご時世だし、やってなくても仕方ないかなくらいノリで行く。ちゃんとやってた。保存料として入るのに400円がかかるらしい。

ヘルメットをしろと受付の人にいわれ、装着して入る。平日の10時に鍾乳洞いくやつなんてまぁ他に人はいない訳で貸切状態。

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狭いし、意外と奥深いし、順路訳わからないし、水滴の落ちる音しかしなくて普通に怖い。狭いせいでガンガン頭がぶつかる。ヘルメットしてて良かった。結局どういう構造なのか気になって2周した。多分2層になってて、上の層にいけるんだけど、下の層にいる時に上の層で落ちる水滴が人の足音に聞こえる。結構ホラー。

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ここの売りは日本一の水平天井を誇る鍾乳洞ということらしい。確かに水平だった。青色はライトによる効果。ちょっと神秘な感じが出る。

 

次に立須(たちす)という場所を目指す。GoogleのMAPにはなかったが、国土地理院の地図を見ると鷲澤風穴の近くから立須に伸びる歩行者用道路があるらしい(下図点線部)。これを使えば遠回りせずに済みかなりのショートカットができる。今日の自転車なら歩行者用の道でも段差さえなければ走れるし、最悪担げば通れる。

 

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そんで、普通の道が行き止まりになって…

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この目の前の坂を登っていく。微かに分かるレベルの獣道で倒木が多いので自転車を担いで進む。ただ、200mくらい突き進んだところでこの地図と明らかに道の線形が違う。スマホGPSもよく分からない場所を指している。このまま前進すると遭難する気がしたので引き返すことに。

 

仕方がないから県道299号経由で大回りをして立須に向かう。

2車線だった道も1.5車線になり険道の様相になる。

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ちょっと気分上がってきたと思ったら、またすぐ2車線に。

少し299を走ってから立須に行くため滝沢方面へ。

 

300mほど登り、浜松のリア充御用達スポット、滝沢展望台へ…ではなく丁字路を左へ。立須を目指す。

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適当に走っていくと"いかにも"な分かれ道が。

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どうせ合流するからどっちいっても変わらないんだけど

 

そして、登山道入口へ到着。8kmほどの大回り。

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ここから10〜15分ほど歩き立須へ

木の生い茂る林道が暫く続くが、いきなりインパクトのある岩壁が。

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これをよじ登ると浜松市街と浜名湖が一望できる。

戦国時代とかから知られてるからか足場は割としっかりしていて登りやすい。

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福井の東尋坊と同じで柵とかないくせに、しっかり断崖絶壁なので足を滑らせたら落ちるとこまで落ちていく。

本当はサンドイッチとかをここで頬張ってオシャレなピクニックをしたかった。しかしそこまで頭が回らず手持ちのウイダーで済ます。

ウイダーを吸ってる途中にたまに下を見るとちょっと怖かった。

ここで立ってる写真をネットで見たけど風が強くてそんなの怖すぎてできない

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299号に復帰するために暫く走ると川名という地区が。大河ドラマの直虎に出てくる井伊直平の亡くなった場所だとか。

でっかい公園があって桜がとても綺麗だった。

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暫く走って299号に接続できたのだが、ちょっと走るとダムがあるらしいのでまた寄り道。

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都田ダムというらしい。そこまで大規模なダムでは無さそう。

再び299号に戻る。

進んでいくと道幅が減り1車線のほぼ林道の規格になる。

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この感じの道を5kmほど走ると終点の渋川に着く。

途中、舗装が割れている部分、ガードレールが落石で破壊されている部分、法面が崩落している部分があったりしてちゃんと険道をしていた。

渋川以降、集落がないのでできれば補給をしたかったがウイルスを撒くリスクを考え速やかに集落を出る。

 

ここからは渋川と熊(くんま)をつなぐ県道47号線を走る。

路面表示にインパクトを感じる。

ここは2だったが殆どは1車線道路。299の終盤と同じ雰囲気だった。

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一個峠を越えたところでこのテストライドのメイン、全長15kmのグラベル区間が始まる。

ここまで自宅から50km、ウイダー1本しか入れてないカロリー切れしそうだった。

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走りやすい細かい砂利の道もあったが、大半は走りにくい大粒だったり鋭利な石が転がっている道。しかもちゃんと10%くらいの登り坂もある。

オンロードの登りと違ってグラベルの登りはトラクションが掛からないために余計にエネルギーを使う。

道中の岩肌が剥き出しになっている景色は、非日常感が強かった。

本来なら2.5気圧とかが良いのだろうけどパンクだけはしたくなかったので今回は4気圧入れていった。そのおかげでパンピーだったが安心感を得ることができた。

この観音山林道だが、レビューを見てもジムニーやバイクばかりで自転車できたレビューが殆ど無い。もうちょっと走りやすいグラベルが他にもあると思う。

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ハンガーノックになりかけながら登ると登山道入口の文字が。

ただここから観音山山頂まで100m近く徒歩で登ることになる。なんかもう二度と行くとは思えない場所だから頑張って歩く。そうして着いた頂上の景色だが…

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頂上もスギの木が沢山だったからひらけた景色が見れないのはしょうがないとは言え、ここまでの苦労に見合う景色ではないような気がしてあまり響かなかった。頂上は標高587mとあって街が小さく見えたがその程度という感覚だった。

 

あとは坂を下りるだけ…

ただグラベル。車体が細かく振動するのでブレーキがブレる。そのお陰で握力がなくなってくる。やっぱ油圧ブレーキのほうが良いのかなって思ってしまう。でも、カンチブレーキよりは確実に効くし、そこまでシューの減りに敏感にならなくてもいい(感じがする)ってのはかなり大きい。

 

 

結局 92km(獲得標高 1670m)のライドだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020 BRM321 井川300

1月に走ったいちご200に引き続き今年2本目のブルベ。

いちご200からはシクロクロスをやっていたのもあって久々のロングライド。

今回もAJ静岡さんのブルベに参加。全然スタッフとかじゃないけど殆どブルベはこのクラブ開催のものに参加しているからホーム感を感じている。

 

そんななか、交通事故(チャリじゃなく原付)で救急搬送され2週間のニート期間を経て今回のブルベ

ただ、200を9時間フラットで走って翌日にシクロ出れるし…ってイメージが脳内にあるので

どうせ今回もまぁ行けるだろう

と…

 

走り終わってこう振り返って思うけど、いつもこんな勘違いをしてひぃひぃ声を上げてる気がする。

ある意味、毎回リタイヤせずに完走出来ているのがまた良くないと思う。

 

コースプロファイルとしては距離300の獲得標高3300mといった、まぁ普通に登るかなくらいのルート。

この数字だけ見れば「ふーん、登るじゃん」くらいだった、だったんだ…

 

2段階のスタート時間があって今回は後発の6:30スタート

5:30にはいつもの大井川河川敷の会場に着きたいがいい感じの電車があるわけないので、今回も自走することに。

前泊は600のときだけでいい気がする。

余裕を持って自宅を3:00に出発。

追い風の50kmはチンタラ漕いでも2時間ちょっとで着いた。

 

 

会場に着くと「今日も自走?」と会長さんから尋ねられた。

浜松から自走で来る人ってことで覚えられてる気がする。覚えられて貰えるのはとても嬉しい。

 

 

今回は巷で流行ってる某ウイルスの影響でいつもの円になってのブリーフィングはなし。その代わりにその内容が記された紙が渡される。

紙にはコース上の注意点が書いてあるが、

「獲得3300mのうち2400mは前半130kmに集中」

この文が一番自分の目を引いた。

薄々感じてはいたけど文字にされるとインパクトがヤバい

 

「ってことは130km走ればゴールか」

と考える。これも今考えればホームラン級のバカだった。

 

だけど今回優秀な点、それは輪行袋を持ってきたこと。

電車が走っていないとその神器も使えないので、ここでマイリミットタイムが決まる。

島田発の終電は11:41なので16時間30分以内に300km走ってこないといけない

じゃないとまた自走…しかも向かい風…

 

 

前置きが長くなったけど、ようやくスタート。

まずは40km先にあるPC1まで頑張る。

ここまで激しいアップダウンが続く。最初はパックになるのは仕方ないけど何故か自分含めて4人くらいで脚の削り合いの様相に。平地で機材の差で離され、登りでパワーウェイトレシオの差で追いつきの繰り返し。そんなノリのままPC1に着く。ここまで1時間30分、多分オーバーペース。ここで、30分前の先発組の過半数に追いつく。

このPC1から130km先のPC3までほぼコンビニは無いのでここで補給をしていく。おにぎりを2つを買って、家から持参したウイダー×4と共に背中に詰め込む。

 

この次は50km先のPC2があるダムゲートまでだが、どんな道なのか全く分からない。しかも序盤の削り合いのせいでスタミナがなくなってきている。というより、スタミナが切れるのがめっぽう早い、すぐバテる。

ハンガーノック気味の状態になってはウイダーをすすり…の繰り返しながら登っていく。

途中、長島ダムを望む景色は、赤い橋と濁った青い水面がいい感じにマッチしていて綺麗だったけど、止まったらまた漕ぎ出せる自信がなかったからスルー。

地図には大井川鐵道の駅「アプトいちしろ」の文字が。昔は長野ー群馬間の信越本線で使われていたが現在は日本でここだけ。最大斜度は90‰(斜度9%)らしい。そんなとこだから自転車でもキツい。

 

その大井川鐵道も井川で終点になり、そこからPC2は約20km離れたところにある。人里も段々となくなっていき、崖からは「ボロボロッ…」と音がするくらい頻繁に石が転がって来て路面は落石パーティー状態。途中でパンク修理する参加者の姿を何人も見た。

 

そしてやっとのことでPC2、畑薙ダムに到着。92kmで獲得標高1700mでもうヘトヘトになっていた。

もう2度と来たくない。

そう誓ったくらいしんどかった。

ただ、山の合間から見える南アルプスの雪山の景色と、ダム湖雄大さは見応えがあったのは確か。あとで写真を見返すと記憶を美化してくれる。本当に写真を撮っておいて良かった。

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ここで大井川の遡上を終え、一回井川湖まで戻る。そして今回のボス、富士見峠を登ってゆく。10km600mのプロファイル。登っている途中に水分切れとハンガーノックに襲われる。ヘトヘトになりながら登って、名前の通りさぞ綺麗な富士山を期待してたけど…

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富士山みえねーじゃん!

 

富士山が見えないことにガッカリしたけど、ここで登りは終わり、あとはもう楽でしょう(フラグ)

標高1200mもあるおかげでPC3までの40kmはすぐ着いた。

 

久しぶりのコンビニ…久しぶりのご飯…あったかい麻婆豆腐丼はとても美味しかった。何しろ久しぶりにサドル以外の椅子に座れたのが最高に嬉しかった。

スタート地点から170km、どうにかグロス20km/hを維持しながら走れている。登りではペースが落ちていたが下りで上手く回復できた。ただ、全力で補給せずに漕ぎ続けたときに起こる、目が霞む症状が左目に出始めた。これが悪化しないうちに、なるべく早くゴールしなきゃならない。

 

ほぼ静岡にあるPC3からは大崩を通って御前崎を経由して袋井まで戻ってくるルート。こんだけ登って来ると大崩程度の登りでは何も思わなくなって来る。

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大崩を下るとひたすら海岸線を漕ぐのだが、これがずっと向かい風。とりあえず御前崎まで風速7m/sのなか40km漕ぎ続けなきゃいけない事実にメンタルが持っていかれる。そしてこれを漕ぎ続けるスタミナはない。途中のコンビニで数分の休憩を入れて漕ぐ。

 

PC4の御前崎に着いたのは日が暮れはじめた頃だった。左眼が白く霞んでいるのは目の絞り機能が麻痺ってるからか暗くなると対向車のヘッドライトがめちゃくちゃ眩しくなる。ただ、あと70kmでゴール。袋井からは追い風で楽だ。そう自分に言い聞かせてこのコンビニでカレーとレッドブルを補給、40km先のラストPCに向けて走る。

 

PC4の直後、灯台を回ってから風は…より強くなった。部活だと逆側を追い風のなか涼しい顔で走るんだけど…

灯台から原発までの5kmほどの区間は踏んでも20km/hも出なかったけど、内陸に入ってからは風邪の影響が少なくなってペースも回復した。いつもだったらこの状況でも40kmくらい休憩なしで走れるけど、今回は病み上がり。途中で休憩を入れないと持たなかった。

 

やっとの思いでPC5の袋井、あと30kmちょっと走ればゴール。ここからは東に走り牧之原台地を登り金谷を下ってくるルート。予想通りの追い風で嬉しかった。だが、左眼が悪化してきて更には右眼もかすみはじめていた。白線がギリ視認できるレベルだったから早くゴールしたい。最後の牧之原台地への登りはキツかったけどこれも前半の登りに比べれば大したことなどなかった。

最後のR473の金谷を下るときに見える夜景はここまでの色んな感情も相まって凄く綺麗に見えた。(写真を撮る気力はなかった。そもそもあんまり見えてないので)

 

そして、長い長い300kmが終わる。21:29、スタートから14時間59分でゴール。全参加者中6番目、後発組だとトップだったらしい。何より電車に無事間に合ったということが一番嬉しい。

 

病み上がりでこのコース走るのはかなり厳しかったけど、このお陰で感覚は戻せたし、失われたスタミナも少しは戻ったのではないかなと思う。

何より静岡県内にこんなにもノスタルジーが溢れていて、スケール感の大きな場所が存在することに気付けたのが良かった。日帰りで行くとこじゃない気がするけど。泊まりでまた行きたい。

 

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バイクを壊して直す記録簿~チェーン・フロントスプロケ~

ずっと自転車ばかり乗っていたけど移動という観点から考えると限界が見えてきたからやっぱりエンジンが欲しかった。

 

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ということで、20年くらい前のバイクを某オークションサイトでポチった。

中古で7万円。普通の原付で考えるとちょっと高い部類。

 

ヤマハ YB-1」というバイク。この見た目でしっかり原付。だけど2stエンジンにMTというクセの強いやつ。

 

2stエンジンは環境への配慮の観点から現在発売されていないし、純粋なMT原付もHONDAのモンキーくらいで絶滅危惧種

こんなロマンの塊みたいなバイクに乗れるのもそう長くはないだろう

 

パッと見綺麗そうなんだけど、錆びていたり劣化している箇所も多い。

…どこからか聞いた言葉

「チャリをいじれれば、車でもなんでもいじれる」

「昔のキャブ付きバイクは構造簡単だから」

これを信じて走らせながらレストア(という名の補修)をしていく。

 

まずはチェーン。見るからにサビていて伸び切ってやる気のない感じだったので交換。

ついでにスプロケも交換。

4速しかないのに30km/hでトップギアに入るのはいかがなものかと。

スポーツ自転車は外装変速だけど、バイクは内装変速。中のギア比を替えたい、というか5速を導入できればすべて解決するんだけど…

 

チェーンはなんと600円。チャリのチェーンどころかラーメンより安い。原付のチェーンサイズはだいたい「420」らしい。スプロケはKITACOというメーカーのもの。14Tということで元が12Tなので2つ歯が増える。

 

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普通、バイクのマフラー(2stのはチャンバーって言うらしい)は右側についているのだが、このバイクは限定モデルということでチェーンと同じ左側についているスクランブラー仕様。

~スクランブラー~

砂利道を走る際、マフラーが地面近くにあると巻き上げる砂や塵がマフラーに詰まりやすいため、マフラーの位置を高くし排気口を上に向けたようなバイクが流行った。このスタイルがストリート系にも降りてきている。

 

チャンバーが邪魔でギアボックスを外すことができず、マフラーをずらさないと何もできない。厄介すぎる限定仕様。(※こうやってチャンバーずらした後はしっかりガスロケット部分を閉める)、ギアボックスのネジも全部同じ長さかと思ったらミリ単位で微妙に揃わないし。

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Amazonで頼んだスプロケは規格があっているはずなのに口コミで、「1時間かけていれた」「嵌らない、設計ミスを疑うレベル」というコメントが散見される。

金属加工するのもだるいのである程度手で嵌めてからハンマーで叩き込んだら、なんということでしょう。綺麗に入りました。後で外す場合?知らないね

 

チェーンのほうはクリップ式と呼ばれる構造。自転車では「ミッシングリンク」って無駄に洒落た名前で呼んでいる構造、こういう名前のせいでややこしくなるのが分からんのかね。

これもAmazonのレビューで「簡単なクリップ式ですね、工具はいりませんよ」とかいうコメントがあったので信じてみる。

届いたチェーンにはクリップがついた状態なのだが、まずそれが取れない。そして、他のページを見る。「隙間をマイナスドライバーで抉ると外れます。」

 

…ちょっとやってみて気付く。これはどう考えても「外す」じゃなくて「破壊する」行為だろうと。

ちゃんと工具を買いましょう。「チェーンプライヤー」という工具です。1400円くらいで買えます。

 

ウソをウソと見抜けなかった自分に腹が立ったがチェーンを交換する。

1cmくらいたるむ程度が良いと言われているが、ちょっとくらいピンと張っても良くないかなと勝手な解釈をする。そしてほぼ遊びゼロで装着。これが後の悪夢を引き起こす原因となってきます。説明書はちゃんと読みましょう。

 

カバー類を元に戻して実走。

2馬力ぐらい上がった気がするし、燃費は27km/lから42km/lにまでUP。別の乗り物に乗ってる感覚がする。

ロードバイクでも良く言われるが、マシンを速くするのに一番手っ取り早いのは駆動系のクリーンアップなのだと。

 

あ、フロントスプロケ替えたから上り坂は登らなくなったけど斜度20%以下なら大体大丈夫。20%超えるとちょっとしんどい。

 

この交換作業の中で適当にやっていたポイントが悪夢を引き起こす…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東海シクロ 愛知牧場Day2 2020

…朝4時、シクロクロッサーの朝は早い。

 

起き上がって見てふと思う。脚がだる重いんだが。前日に走った300kmの疲労が全然取れていないようだ。この脚で今日を戦わなきゃいけないことに不安感しかない。

 

そして、会場の愛知牧場まで自走…は流石にアレということもあり。浜松の自転車屋のgreen cogさんのご好意に甘え、相乗りさせてもらって会場へ。

 

愛知牧場に到着して、バイクのセッティングをする。というのも自転車は借り物なのである。貸してくれた後輩には感謝でしか無い。28cのロード用タイヤから32cのブロックタイヤへ取り替える。普段ロードしか乗らないので32c対応のチューブなんて持っておらず、適当に部のガレージから持ち出したチューブを使ったけどどちらもパンクしていた…ついてない…

 

チューブを買ってきてえっちらおっちら空気を入れて…ってやってる間に朝の試走時間が終わってしまった。まさかの試走なし本番が決定した瞬間である。

 

 

今回はC4という最下部カテゴリでの出場になるが、人数が多くグループが3つに分かれていてその3グループ目の出走だったので前のグループのレースを観戦してからのスタートができる。同じC4カテゴリの走りで同じ最下部クラスだが、結構速い。こんなにレベル高い人達と脚ボロボロの人が戦えるのかますます不安になってくる。

 

ちなみに、シクロクロスは過去2回ほどやったことがあるが前にやったのはほぼ1年前。もうハッキリとは覚えていない。もちろんこのコースは初。

 

ぼーっと眺めていたらいつの間にか自分の番になってきたので召集場所へ。過去のシリーズ戦などの結果からスタート位置が決まるので初参加の自分は34人いた出走者のほぼない最後尾

 

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そしてスタート地点。こうやって並ぶとレースなんだなぁって実感してくると同時にワクワクしてくる。この緊張感は結構好き。

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そしていつの間にかカウントダウンが始まり、スタート。

 

第1コーナーまでは微妙な登り坂。最初ということで周りの皆さんも物凄い勢いでスタートしていくが、一方の自分は乳酸がすぐ溜まりもう辛い。ホールショットを決めた方を眺められるくらいの位置どりで第1コーナーを曲がっていく。

 

第1コーナーが終わった後も登りが続くが最初の勢いがなくなってきた人をパス。ただ、試走なしでコースレイアウトが分からない状態で走るので、前の人のラインをトレースしてコースを覚えていく。

 

しかし、ここで問題が起こる。借りておいて申し訳ないのだが、この自転車のブレーキが効かなすぎる。前の人をトレースしようにもその速度でいったら下りコーナーで止まりきれないことは確実だった。

 

ということもあり、下りコーナーで微妙に差がつき登りでドカ踏みをして抜かすというパワーが正義のレース展開に。

 

シクロクロスにはありがちな障害物の一つ「階段」

パワーを絞り出して心拍が高まっている中の階段ダッシュはかなりキツイがそれはみんな同じこと。ここで若さを絞り出して一段飛ばしで登っていく。これが意外とアドバンテージになっていった。

 

レースは1周8分ほどのコースを3周回する。2,3周目になると周りが疲れてきたのかペースが落ちてきたのでパスしていく。3周目序盤には3位の位置まで上がったが、前の選手とは差がつきすぎていた。

 

そして最終周後半、後ろから青い自転車が猛追してくる。

「この人抜かした記憶ないんだけど…」

 と思いながらもせっかくなので表彰台に上りたかったから頑張って逃げる。

 

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どうにかゴールまで逃げ切ることができて3位でゴール。

後ろから追ってきたのはカテゴリー違いの女子選手だったらしい。しかも中学生。

抜かれても順位には関係なかったけど、抜かれなくてよかったとしみじみ。

 

表彰式では入賞記念にグラスをくれた。順位が若いほど大きいらしい。

それと、3位まで上位カテゴリーに昇格らしい。

実感が湧かないけどなんかうれしい。

次は1位で昇格して大きなグラスが欲しいところ

 

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この後、上位カテゴリーのレースがあり、その中に全日本シリーズもあったけどトップランカーの走りは気迫が伝わってきた。

 

 

…レース後、連れてきてくださったGreen Cogの山本さんのご厚意で祝勝会を開いてくれた。本当にありがとうございました。

 

 

そうして長い長い2日間が終わった。濃かった。楽しかった。疲れた…

外の世界に繰り出そうとする思い切りは面倒だけど、新しい体験をしていったほうが楽しいってことが分かった。

 



 

 

 

 

 

2020 BRM111 いちご200

昨年行った日本縦断のダイジェストでも書こうかなと思っていたけど、なんとなく時が流れ細かいことを忘れていって書き記すこと自体が面倒になってしまった。

やっぱり何かをしたら早く書き残して置くことが大事だと思う(戒め)

 

さて、昨年2019年はとりあえずお試しで出走した高山600と日本縦断が自転車的に大きな出来事だった。今年はSR(シュペールランドヌール)を目標にして乗って行こうと思う。ブルベには主に200km,300km,400km,600kmの距離で別れていて1年でこれを全部完走すれば晴れてSR達成というわけだ。

 

SR達成の第一歩として出走したのが今回のいちご200。昨年の高山600と同じ主催団体のAJ静岡さんで開催のブルベだ。毎年行われている人気のブルベで登坂をやたらめったらさせてくる静岡にしては珍しく200kmで獲得は1200mほど。日本縦断で一日200kmを2週間半繰り返していたことを考えれば軽い気持ちにもなってくる。

 

毎回悩むことが浜松からスタート地点の大井川までどう行くか問題。昨年は600kmということもあって前泊(ネカフェ)を選んだが、今回は200kmということもあって自走を決意。片道50km、往復で100kmのエクストラである。

 

集合時間は6:30、トラブル発生のマージンも考えて3:30に出発。気温は6度と1月の夜中にしては暖かく走りやすい。なるべく脚を使わないようにのんびり漕いでいく

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金谷峠を超えるとすぐなのだが、こっちは気温2度ほど。このレンジでの4度はとても大きい。ゆっくり漕いだけどノントラブルだったので5:30には着いてしまったのでそこら辺で丸まって待機。

 

6:00になると一個前の出発時間の人たちのブリーフィングが始まる。眺めてるとタンデムで参加する人が…遊園地のおもしろ自転車で見たやつをブルベ会場で見ることになるとは…しかも乗り手も凄い方でRAAM(アメリカ横断レース)に出場されているらしい。凄すぎてよく分からない…

 

その後も暫く丸まっていると6:30になりブリーフィングが始まった。コース変更とかはここで言い渡される。

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ブリーフィングが終わると遂に出走。前照灯、ベル、尾灯、反射ベストといった基本的な装備をチェックしてからの出走。

 

最初に今日最大の上り区間。この登り坂に入る前に出てくる藁で作られたジャンボ干支が居座ってる。意外とでかかった。

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適当に回して登ってPC1へ。知ってる道なので新鮮味はないけど走りやすくてここまでの道は結構好きだったりする。コンビニのレシートが通過証明になるので適当なものを買ってまたすぐ走る。ここからは袋井市街を走っていく。信号ストップが多いのは市街地ブルベの宿命だから「まぁそんなもん」くらいで走っていく。

 

200kmは1番手軽なカテゴリーということもありいろんな人が参加する。中には余り走り慣れていない方も。

抜かすならぶち抜いてくれればいいんだけど、余裕がないのか抜かした後にすぐスピードが落ちて蓋をされてしまう。

口は悪くなるけど、抜き切る脚力すらない貧脚は抜かさないで欲しい。

200kmだからこそこんなことも起こることなのかなって思った。

 

PC1からPC2,PC3にかけて静岡市方面に西進していく。基本は追い風になるはずなのだが今回はアシストが弱い。吉田町で信号の関係で追いついちゃった前の人に5kmほど引いて貰った。なんか申し訳ないので前に出て風除けをしてあげる。1人でずっと走り続けるのにもそろそろ飽きてきたこともあってその方と一緒に走ることにした。

 

大崩を一緒に登ったがその方はクライマー脚質なのか登りがめちゃんこ速い。置いてかれそうな気がしたから脚を使って踏んでいく。こんなに短かったっけ?ってくらい一瞬で登り終わった。その後のPC3の日本平もノリで登る。この方、TrekのEmondaに乗っていたのだが前の自転車は自分のA1-rの後継機、A2-rらしい。重くて乗り換えて快適ということで俺もEmonda欲しくなってくるじゃん。

 

日本平頂上にあるPC3に着くと全体の5番目だよってスタッフの方から告げられる。35人ほど抜かしたことになるがそんなに抜かした気がしないので焦る。また、そこには先に着いていたママチャリで参加の方が…いや、でもコンポは105…「うん、変態だ…」心の中でそう呟いた。

 

特に日本平でやることも無かったのですぐ降りてコンビニでご飯を食べる。例の方にご飯を奢って貰った。これは帰りも引いてあげなきゃなとなった。本当は久能山に初詣をしたかったけど帰りの時間と1人で帰ることを考えて見送ることに。またの機会で来るかな。

 

風予測通り、読み通り、帰りは向かい風が爆風。頑張って25km/hが限界。ただ残りは70kmなので「回してれば着く」くらいのメンタルで無心で走る。ここら辺のメンタルは日本縦断で相当鍛えられているから自信がある。

 

ママチャリの人にも追いつき、PC4直後の最後激坂に入る。斜度11%が1kmほど続く区間。登って振り返ると富士山と海が綺麗に見えていい景色。あとはほぼ下り、と聞いていたがその先10kmほどは軽ーい上り基調の道。ここまでの疲労で足がだる重い。どうにか踏ん張って、最後は金谷駅に着弾するかの如くの下り。R473 の金谷の景色はミニチュア感が際立っていてまた夜景を見に行きたいと思えるほどだった。

 

下りが終わればすぐにゴール。日が沈む前に帰って来れてホッとする。一緒にゴールした3人を一まとまりにして全体の2番目到着。タイムは9時間5分。寄り道はしなかったとはいえ満足のいく時間で帰ってこれた。

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ゴール地点の横ではスタッフの片がお汁粉を振る舞ってくれた。なんやかんやで冷えていたのでとても身体に染みた

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そして最後に3人セットで写真撮影。また他のブルベにも参加されるそうなのでまた会えればいいなぁ

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と、ブルベはここで終わりなのだがここからまた50kmの距離を帰らなきゃならない。金谷峠を越えて。しかも向かい風。輪行しとけばよかった…と反芻させながらペダルを回す。どうにか浜松に着いて食べたラーメンは疲れすぎていて美味しいと思えなかった。ここだけがこの日の心残り…300km走ったあとだから当たり前といえば当たり前かもしれないが。

 

そしてこの日の自分の頭の片隅に常にチラついていたことがある。それが翌日に控えたシクロクロスの大会のことである。

 

次回「300km走ったあとにシクロクロスをする」

乞うご期待!

 

 

 

 

 

初ブルべ参加の人が600km走ってみた話

僕が「趣味は自転車です」と言えるようになるような自転車に出会い、乗ることになったのは今から7年前…

近所の自転車屋で試乗したクロスバイクの今までに味わったことのない軽快さに感動して、中学生の限られたお財布事情の中、即断で購入をしたところからこの趣味が始まった。

 

 

時は流れ、大学生になり、キャノンボール(後日別記事で書いていきたいです。)に挑戦することになった流れでブルべ界隈の人々を知り、縁があって、今年の4月にフレッシュに参加することに。

 

フレッシュとは…

3~5人のチームで360km以上を24時間で走るイベント。フランス語で「矢」って意味があるみたい。普通のブルべと違い複数人で走るので楽かと思いきやしんどかったりする。(これも別記事で書ければいいな)

 

 

フレッシュも必要な装備は通常のブルべと同じで、

・フロントライト2灯

リアライト2灯

・ヘルメットリアライト

・反射ベスト

が必要になってくる。

他にも、ある程度のトラブルに自分で対処できるような工具類も持っておきたい。

 

フレッシュに参加するにあたって、これだけの装備をそろえることになったので、

「せっかく揃えたんだしブルべも出るか」

というのが今回ブルべを走ることになった動機。

 

 

通常版ブルべは4つの距離に分かれていて、短い順に200,300,400,600とある。

 

でもなぜ初ブルべで600なのか

理由は単純。

「一番近い開催地で直近で開催されるブルべだったから」

 

 

この文章をここまで読まれた方なら察しがつくでしょうが、流石に僕は一般的に言う自転車初心者じゃないだろうと思います。中級ライダーといったところでしょうか。

 

何故こんなことを言うのかというと、最近巷で言われている「初心者こそブルべを走れ」理論。200kmブルべとかであればまだわかりますが、600kmは自転車始めたばかりの人にとって無謀以外のなにものでもないです。各クラブやAudax Japanでも言われているように200kmから認定をとっていくのがベターです。

 

 

僕が住んでいる所から一番近いブルべの開催団体はAJ静岡。それで直近の開催時期のブルべがBRM0525 高山600

 

BRM525高山600 - Audax Japan Shizuoka AJ 静岡

 

大井川の河口付近をスタートして、長野を通り岐阜県高山市まで行き、中津川を経由して、再び大井川に戻ってくるルート。ルートラボ上で獲得標高が8800mとあって、600kmブルべシリーズの中でもかなりの難易度であるとのこと。

 

僕が今まで一回のライドで走ったことのある最長距離は560km(大阪→)、そのときも獲得標高は3500m程度。なので、今回のブルべは自分にとって完全に未知の領域だった。

 

 

「いけるか?」と何度も自問自答したが、最後は勢いでエントリー。

 

 

…出走前日。まで電車で輪行して、ネカフェで一泊する。

部活の自転車旅行でよく利用するので、すんなり寝れると思っていたが全然寝れない。

漫画や雑誌を読めば眠くなると思ったが全然寝れない。6時間は寝ようと思って、22時前にはネカフェにINしたのに結局2時間ちょっとしか寝れなかった。

 

 

5:00、集合場所の河原に行くと車がちらほら…

車中泊している人がほとんどの様子。いいな、車ほしいな、って思った。

 

5:30、ブリーフィング開始。主催者の方からのコースの説明や諸注意、

「もう600までくると慣れてると思うので…」と言われ、本当に初ブルべの人が行ってよかったのかな?ってちょっとたじろぐ。

 

6:00、車検&スタート。車検なんかも当然初めてなので緊張。おどおどしながら車検を受けようとすると、代表の方から「初めての人だ。頑張ってね」と声を掛けられ元気をもらった。無事、車検を通過して、スタートできた。

 

スタートはそこそこの集団でまとまっていく。レースじゃないけどレースっぽい感覚。

最初の登りで集団がばらけていく。峠を越えてからしばらくの平坦。追い風だったのでいいペースで走行できた。R257に入って暫くしてPC1に到着。ゆっくり補給を取ってたら後続の方々も到着。そして5分くらいで出ていく。ランドヌールの補給速いなぁ…

 

 

PC1新城からPC2豊岡までの100kmは登りばかり。よいしょよいしょと登っているとPC1で先行された人に追いつく。せっかくなのでおしゃべりしながら登ることに。関東のほうのブルべによく出ていてヒルクラレースにも出られている方で、最後尾からここまで全員抜いてきたらしい。すごい…

 

思ったよりも登りが長く、ハンガーノックになりそうだったので少しペースを落として12時頃に頂上に到着。標高1000mもあるはずなのに暑い。ちょっと下ったところにある道の駅で水分を補給。ここで先ほどの方には先に行ってもらう。

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ここからは暑さとの闘い。5月にしては異常な気温と太陽光が、体力を消耗させる。15km走っては飲み物を交換する。こうして水分ばかり取っているとだんだん固形物を受けつけなくなってくる。まだ200kmも走ってないのにこの状態。頭の中に「DNF」の文字が浮かぶ。

PC2を過ぎ、しばらくアップダウン。ここの広域農道は走ったことがあって結構好きな道でかつ追い風だったが、体がオーバーヒートしているかのように熱く、途中水をぶっかける。しかし、ぶっかけた水も5km走ると乾く。権兵衛トンネルは上り坂だったが涼しいのでペースが上がった。夏はトンネルで生活したいなって思った。

 

権兵衛トンネルをが終わると下ってPC3木曽。240kmほどしか走ってないが、もういっぱいいっぱい。「高山まで行ってリタイヤしようかな」とか考え始める。

 

長野、岐阜県境にある長峰峠を登っている頃にはもう真っ暗に。途中、野ギツネが飛び出てきて並走したりするサプライズもあったがなんとか頂上へ。灯もほぼなく真っ暗。

 

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下っているうちに前日の寝不足も相まって眠気が出てくる。このままだとヤバいと思い、そこらへんにあった道の駅のベンチで仮眠。気づくと3時間経ってた。

 

昼間との気温差もあり、とても冷える。前半のしんどさもあってかなり気持ちはネガティブだった。ブルべの完走ギリギリペースの15km/hペースどころか18km/hペース以上を維持できていたが、あと半分の距離を戦えるかどうか、当時の僕の頭の中では疑問しか浮かばなかった。

 

そんなこんなでPC4高山に到着。この時午前1時。この時にコンビニにこのブルべの参加者らしき人を発見。その人が食料をもって仮眠場所に移動する様子を見て、「まだ勝機はある」と思って、次のPC、中津川までは頑張ろうと決意。

 

朝になって日が出てくると、また日焼けで体力が奪われていき、風の影響も強くなる。そのこともあって、夜の間に距離を稼いでおきたかった。

 

途中下呂の河原にある温泉に寄った。どうせ誰もいないだろう、夜中の3時半だし。と思って近づいていくとざわざわしている。10人ぐらい入っていたのである。この人たちは一体何者だったのだろうか。風呂に入っている人々は反射ベルトを着た顔の死んでる青年を見てどう思ったかは知らないが…

 

20分ほど足湯に入り、再スタート。心なしか足が軽い。足湯の効果を実感できた。今後も足の疲労回復の手段の一つとして考えておきたい。

 

下呂を過ぎたら登りがあってそれを超えたら中津川。ここらへんはサイクルスピーカーの音楽で気を紛らわせながら無心でクランクを回していた。ここらへんで、いくら頑張っても心拍が160以上上がらないことを知る。前半は大体160前後くらいで維持。登りは170~180くらいだった。

 

中津川のPCとなるコンビニの2kmくらい手前でカモシカに遭遇。写真を撮る余裕はなかったが、初めて見るカモシカにちょっと興奮。7時前には中津川に到着。朝にはなってしまったが、まだ太陽が上がりきってないうちに距離を稼いでいく。

 

ここのPCから少しするとR257に復帰。またまた峠をを超え、岩村城下町の脇を通り、愛知県へ。ここからは2週間前に新緑を見にサイクリングをしていた道と重複する。ダム建設でこの区間の道もダムの下に沈むんだっけなどと考えながら山間部を抜け設楽町中心街。ここからPC6新城までは基本下り勾配。知っている道だったので帰ってきたという感覚が徐々に強くなっていった。

 

途中、「この先、千枚田」の文字が見えた。正直ゴールはできるだろうと思っていたので寄り道していくことに。結構登らされたが、この時点で7000mは登らされているのでもう何も考えずに登ることができた。下から上まで広がる棚田がダイナミックで緑が広がっていて綺麗だったが、ここら辺からまた昨日苦しめられた太陽が本領を発揮してきたことを悟る。そそくさとコース復帰。PC6を目指した。

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ここら辺から南風が強くなってきた。北から南下してきているルートをとっている僕にとっては向かい風になる。この先ゴールまでの風を心配しながら11時頃、PC6に到着。

 

 

先述の通り、固形物を体が受け付けなくなっていたけど、寒くなったからか、一睡したからか、高山からはある程度固形物を口にすることができるようになっていた。その中でもすんなりと口にできたのがカップラーメンであった。これも大きな収穫である。PC4から毎PC、カップラーメンを食べるのがモチベーションになって自転車を漕いでいたところが少しあった。

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PC6からは大きな登りはないだろうと思っていたが、南風がさらに強くなり、踏んでも30km/hちょっとしか出ない。途中、何回かあったアップダウンの勾配がきつく感じた。暑さも本格的になってきたので20kmおきに水分+アイスを食べようと決める。最後だし固形物が入らなくなっても差し支えないだろうと思った。しかし、最後の区間が80kmあるうち、40km~の後半部分にコンビニがなかったことを思い出す。後半部分にはラスボスの登りがあるが気合で乗り切ることに。だがこの峠、200mアップくらいで大したことないだろうと思っていたが、勾配的には今回登場した峠の中で一番キツかった。林道なので日陰になって涼しいと思ったが、思ったよりも暑さが直接届いてきた。最後だし足つくものかと思い気合で登りきった。

 

 

あとは下ればゴールとなるわけだが、下りのコーナーで落車。道全部に砂利がかかっており、コーナー侵入時には落車を悟った。幸い大したケガもなく、自転車もブラケットが曲がっただけで済んだ。自分は下りが得意だと調子に乗っていたところがあったから起こった落車だったのかもしれないので反省しなきゃいけないと思った。

 

その後は何事もなく、ゴールに到着。15時18分。スタートしてから33時間18分のことであった。

 

ゴールの受付でPC通過証明のレシートを渡す。無事手続きを終わらせると1日目のヒルクライムで一緒に走っていた方がいらっしゃった。「初ブルべでこれは上出来」とお褒めの言葉を頂き嬉しかった。

 

ブルべは順位を競うスポーツではないが、6番目に到着したとのこと。

 

完走者が購入できるメダルはそのものの重さよりも重みを感じた。

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結局、獲得標高は7500mとルートラボ上の表示よりも1000m少なかった。もう1000m登ってたらどうなっていたか…

 

消費したカロリーは17000kcal。走行中の補給である程度摂取しているが到底足りる量ではないので、来週はデブ活をしていかないといけないかな。

 

 

 

7年前の当時中学2年生の僕に「君、7年経ったら自転車で600kmを走るようになってるよ。」と言ったらどういう反応を示すのだろうか。多分信じてくれないような気がする…

 

今年のブルべの中では最高レベルに難易度が高いらしいものをクリアすることができたが、今年中に200,300,400kmブルべを完走すればSR(シューペル・ランドヌール)の称号を手にすることができるらしいのでそれを目指してみたいなと思ってたりする。